今年37年目を迎えた呑山観音寺の一年の納めの行「八千枚護摩大行」。
村上了海住職は今年で22年連続でこの難行を修めました。
8日間必要最低限の水とお茶のみを摂る断食行を合わせるこの「八千枚護摩供」は「前行」と「本行」に分けられています。
「前行」は約3時間半の護摩行を1日3座(3回)修法し、7日間の前行20座で慈救呪(不動明王真言)を10万遍唱えます。
村上住職は日本と人々の幸せを祈り、願主、施主の心願の成就を祈りました。
平成23年12月2日に「開白の座」を迎えた「八千枚護摩供前行」は、12月8日の「結願の座」をもって成満いたしました。
翌12月9日、午前10時より約20人の介添えの僧侶が参加して、「八千枚護摩供大行(本行)」が厳修されました。
僧侶たちによる高野山真言宗伝統の声明、中曲行道の理趣三昧法要の後、八千枚の護摩焚きが始まりました。
八千枚の本行は1座から8座で構成され、8000本の護摩木を1000本ずつ焚き上げては真言を唱え、祈りを捧げます。
多くの参列者が共に祈る中、午後5時に8000本の護摩木を全て焼供し、八千枚護摩大行は無魔成満致しました。
八千枚を修法し終えて、村上了海住職は
「誰かに不満があったり、今自分が苦境に立たされていると感じる時こそ、
相手や周りの状況を変えようと考えず、自分の考え方や姿勢、立ち位置を改善していくことを考えましょう。
自分が変わった時には不思議と周りの人や状況がよくなっているものです。
今年は昨年の国難「東日本大震災」から引き続き、国内外の情勢不安や、経済の冷え込みなど大変な一年となりました。
来年は「巳年」、蛇は古来より富と幸せを運ぶ使いとして崇められており「巳年」には国が潤うといわれてきました。
来年が皆さんにとって幸せで豊かでありますようお祈りいたします。」
と説法の中で参列者のみなさんに語りかけました。
最後に一人ずつ参列者に直接お加持が施され、今年の納めの行は終了いたしました。
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